学習・技術検証用デモ — 本システムは実際の銀行サービスではありません。

公開情報をもとに構築した教育目的のシステムです。実在する個人情報・口座情報・機密情報・認証情報等を入力しないでください。

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ADVANCED · 発展COURSE 09 · BANKING ENGINEERING

銀行エンジニアリング 15:ケース調査・判断・二次確認・上申

アラートを「処理する」のではなく「調べて判断する」ための仕組みです。証拠なしに判断できないこと、同じ人が一人で確定できない場面があること、上申の意味を学びます。

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BANKING ENGINEERING · 銀行エンジニアリング

v8以降に実装した台帳・記帳エンジンなどを実際に動かし、正常時と異常時の両方から銀行システムの構造を学ぶ。

Prerequisite: BANKING SYSTEM

LEARNING GOALS

このページで学ぶこと

  • ケースの状態と判断(Disposition)
  • 判断に証拠を求める理由
  • 二次確認(Four Eyes)と上申(Escalation)

PLAIN LANGUAGE

まず、ここだけつかむ

1

アラートは口座ごとのケースにまとめて調査し、判断を記録します。

2

判断には証拠か調査メモが必要で、二次確認は別の担当者、上申後の完了は管理責任者が行います。

3

調査の記録は追記のみで、判断の選択肢に「不正確定」はありません。

DIFFICULT PARTS, STEP BY STEP

難しいポイントを、順番にほどく

専門用語を覚えることより、「なぜ必要か」「このシステムのどこで使うか」を理解することが目標です。

01

Case

やさしく言うと

1つの口座についての調査のまとまりです。

なぜ必要?

関連するアラートをまとめて判断するためです。

Minibankでは

aml.cases。1ケース1口座。

02

Four Eyes(二次確認)

やさしく言うと

別の人がもう一度確認することです。

なぜ必要?

一人の誤りや不正を防ぐためです。

Minibankでは

NEEDS_REVIEW 後は依頼者と別の人だけが判断(AL008)。

03

Escalation(上申)

やさしく言うと

より権限のある人へ判断を引き継ぐことです。

なぜ必要?

重大な判断を担当者だけで終わらせないためです。

Minibankでは

ESCALATED のケースは管理責任者だけが完了。

Level 2 銀行業務:架空の3ケース

架空ケース検知調査で分かったこと判断
A:入金直後の送金RAPID_PASS_THROUGH給与の受け取り後に家賃と積立を支払っていたFALSE_POSITIVE(誤検知)
B:開設直後の高額送金NEW_ACCOUNT_LARGE_OUTFLOW説明はあるが裏付けが足りないNEEDS_REVIEW(別の担当者が二次確認)
C:高頻度の少額送金HIGH_FREQUENCY_OUTFLOW説明と取引が一致しないESCALATED(上申。管理責任者が結論を記録)

Level 3 システム:ケースの状態遷移

  1. 01OPEN(未着手)
  2. 02INVESTIGATING(調査中)
  3. 03判断:FALSE_POSITIVE / CLEARED → CLOSED
  4. 04判断:NEEDS_REVIEW → PENDING_REVIEW → 別担当者が判断
  5. 05判断:ESCALATED → 管理責任者が完了 → CLOSED
  • ケースは1つの口座についてだけ作れる(AL002)。すでにケースに入ったアラートは別のケースに入れられない(AL003)
  • 判断には調査メモ(NOTE)か証拠(EVIDENCE)が少なくとも1件必要(AL007)
  • NEEDS_REVIEW を付けた本人は最終判断できず、別の担当者が判断する(AL008)
  • ESCALATED のケースを完了できるのは管理責任者だけ(AD004)
  • 限界:上申した管理責任者本人が、そのケースを完了することもできる(別の人による確認は強制していない)。実際の銀行ではここにも二者確認が必要で、MiniBank はシミュレーターとして簡略にしている
  • 限界:判断は担当者に限定されず、権限のある人なら誰でも判断できる(ケースの引き継ぎを簡易にするため)。誤検知(FALSE_POSITIVE)と問題なし(CLEARED)は、どちらも記録の分類が違うだけで処理は同じ
  • 判断の選択肢に「不正確定」はない。上申は、より権限のある部署へ判断を引き継ぐことを意味する
  • 調査の記録(aml.case_events)は追記のみで、後から書き換えられない

異常時:証拠なしで判断しようとした

段階内容
症状判断ボタンを押すと「判断には調査メモか証拠が必要です」と表示される
理由判断の根拠が記録に残っていないと、後から判断の妥当性を検証できないため
対応「証拠を収集」で口座情報と直近30日の取引をその時点のまま保存するか、調査メモを記録してから判断する

Level 4 アーキテクチャ:判断をデータとして残す

AMLの判断は、後から監査や当局の確認を受ける前提で行われます。誰が・いつ・何を根拠に・どう判断したかを追記専用の記録として残し、職務の分離(二次確認・上申)をDBの関数で強制することで、画面の使い方に依存しない統制になります。

どこを確認すればよいか

  • ケース詳細:判断・調査の記録・アラートの根拠
  • 監査ログ:AML_CASE_CREATED / AML_CASE_DECIDED

CHECK YOUR UNDERSTANDING

3問で理解チェック

答えを頭の中で考えてから、各項目を開いて確認してください。

Q1証拠もメモもないケースに判断を記録できますか?
答え

できません(AL007)。

Q2NEEDS_REVIEW を付けた本人が最終判断できますか?
答え

できません(AL008)。

Q3調査メモを後から書き換えられますか?
答え

できません。追記のみです。

ここまで読めましたか?

完全に暗記する必要はありません。大切な考え方を説明できそうなら押してください。

SOURCE TRAIL

根拠と関連教材

CURRENT IMPLEMENTATIONは確認したrepository内の実装です。HISTORICAL IMPLEMENTATIONは導入・修正の履歴で、後続migrationによる再定義があり得ます。RELATED LESSONは教材への案内で、実装の一次Sourceではありません。ASSUMPTIONは仮定、UNKNOWNは未確認を表します。

確認基点: d02eae8914f39cbf06bfe422dc39c71886f82b3e / 2026-09-11。稼働環境への適用確認: UNKNOWN。パス実在の自動検査と、記述した技術的事実の確認は別です。

Implementation Status: IMPLEMENTED IN MINIBANK(この教材が扱うコードの範囲)

  • RELATED LESSON/docs/audit監査証跡
  • RELATED LESSON/docs/be-aml-rules-alerts監視ルール
  • CURRENT IMPLEMENTATIONsupabase/migrations/20260924130000_v11_aml_simulator.sqlaml.create_case / aml.start_investigation / aml.decide / aml.close_escalationケース・調査・判断・上申
  • CURRENT IMPLEMENTATIONsupabase/migrations/20260924130000_v11_aml_simulator.sqlaml.collect_evidence / aml.add_note証拠収集と調査メモ
  • CURRENT IMPLEMENTATIONsrc/domain/platform/aml.tsdecisionOptions()状態ごとに選べる判断